2019/3/22

言葉はあふれ、風化は進み、8年経った——人文系在野研究者はどう読むか 山本貴光・吉川浩満による安東量子の公開インタビュー

言葉はあふれ、風化は進み、8年経った——人文系在野研究者はどう読むか

安東量子『海を撃つ——福島・広島・ベラルーシにて』(みすず書房)の刊行を記念しましたトークイベントを行います。

本書は、福島県の南の端、いわき市に住まう植木屋の安東量子さん(1976年生まれ)が書いた、福島第一原発事故以後の7年半の記録です。告発でも日記でも報道でも報告書でもドキュメンタリーでもありません。

安東さんは、「私が強く願ったのは、ただ一つだけだ。2011年の3月、津波による夥しい訃報と、避難区域にこの先起きるであろう艱難の予兆に震えながら、誰かを助ける力が欲しい、痛切にそう願った」と書いています。

内容の詳細は以下の版元のページで読むことができます。2番目のリンクは「いくつかの章の短い抜粋」です。

https://www.msz.co.jp/book/detail/08782.html

https://www.msz.co.jp/topics/08782/

 

著者の眼差しは「原子力災害後の人と土地の回復とは何か」に照準されています。政治家や専門家や電力会社や活動家や業界に任せてよい問題ではないでしょう。では、「社会運動」ならぬ「人文系」の在野研究者として、「哲学の劇場」主宰のおふたりは、本書をどう読んでくださるでしょうか。

心脳問題について、進化論と適応主義について、百科全書的な知識の海について、文学を論じる視点の顚倒について、遺伝子と人工知能と人間の再定義について、おおいに語り著作を世に問い、数々の明敏・快活な書評や読書指南を披露してきた山本貴光・吉川浩満両氏に、この『海を撃つ』を読んでいただこう、安東量子さんと語らっていただこう、というのが本会の趣旨です。

  • 安東量子(あんどう・りょうこ)
  • 安東量子(あんどう・りょうこ)

    1976年広島県生。18歳まで広島に育つ。2002年から福島県東白川郡鮫川村、2004年からいわき市在住。震災後、ボランティア団体「福島のエートス」を設立(2011年12月)、主宰。自営業(植木屋)。著書に『海を撃つ――福島・広島・チェルノブイリにて』(みすず書房、2019)、共著に『福島はあなた自身――災害と復興を見つめて』(福島民報社、2018)がある。

    https://twitter.com/ando_ryoko

  • 山本貴光(やまもと・たかみつ)
  • 山本貴光(やまもと・たかみつ)

    1971年1月栃木県生。ゲーム作家、文筆家。慶應義塾大学環境情報学部卒業。コーエー(ゲーム制作)を経てフリーランス。座右の銘は、果報は寝て待て。著書に『脳がわかれば心がわかるか』(吉川との共著、太田出版)、『文体の科学』(新潮社)、『「百学連環」を読む』(三省堂)、『文学問題(F+f)+』(幻戯書房)、『投壜通信』(本の雑誌社)ほか。

    http://yakumoizuru.hatenadiary.jp/entry/profile

  • 吉川浩満(よしかわ・ひろみつ)
  • 吉川浩満(よしかわ・ひろみつ)

    1972年3月鳥取県生。文筆業。慶應義塾大学総合政策学部卒業。国書刊行会、ヤフーを経て、フリーランス。関心領域は哲学/科学/芸術、犬/猫/鳥、デジタルガジェット、映画、ロックなど。哲学愛好家。Tシャツ愛好家。ハーレーダビッドソン愛好家。卓球愛好家。著書に、『人間の解剖はサルの解剖のための鍵である』(河出書房新社)、『理不尽な進化』(朝日出版社)、『脳がわかれば心がわかるか』(山本との共著)、『問題がモンダイなのだ』(山本との共著、ちくまプリマー新書)ほか。

    http://clnmn.net/works

開催日
2019年3月22日(金)
時間
19時30分スタート/21時頃終了予定  *イベント当日、お店は18時にてクローズ致します
会場
Title 1階特設スペース
参加費
1000円+1ドリンク500円
定員
25名
お申し込み

手順1:メールの件名にイベント名、メール本文にお名前(氏名)/電話番号/枚数(1人2枚まで)を明記して、以下のアドレスに送信ください。

title@title-books.com

手順2:「予約完了」の返信をいたします。(メールの受信設定にご注意ください)。

手順3:参加費は当日会場受付でのお支払いとなります。

お申し込み・ご予約は定員に達し次第締め切らせていただきます

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