2025/4/25 - 2025/5/13

「定有堂書店」という物語奈良敏行『本屋のパンセ』『町の本屋という物語』刊行記念

「定有堂書店」という物語

これはかつて実在した書店の姿を、Titleの2階によみがえらせる企画です。

「定有堂書店」は、奈良敏行さんが鳥取ではじめた、43年続いた町の本屋です。店の棚には奈良さんが一冊ずつ選書した本が、短く添えられたことばとともに並び、そこはさながら本の森。わざと「遅れた」雑誌や本が平積みされ、天井からは絵や短冊がぶら下がる独特な景観でした。何十年も前から「ミニコミ」をつくり、のちには「読む会」と呼ばれた読書会も頻繁に行うなど、いま「独立書店」と呼ばれる新たなスタイルの書店の源流ともいえる店でした。

本展では、「定有堂書店」のベストセラーからTitleがセレクトした本を、奈良敏行さんのことばとともに並べます。在りし日の店の姿を伝える写真や絵、実際に定有堂に架けられていた額など、かつての書店の息吹を伝えるものも展示。定有堂書店でつくられていたミニコミ『音信不通』も、お手に取ってご覧いただけます。

会場で奈良さんの著書『本屋のパンセ』、『町の本屋という物語』(三砂慶明編/作品社刊)をご購入のお客様には、定有堂書店の書皮をおかけします(なくなり次第終了)。ぜひ足をお運びいただき、奈良さんのことばに触れてください。

展示協力:定有堂書店、小林みちる、作品社、三砂慶明

*会期中の4月29日(祝・火)には、三砂慶明さんをお迎えしたトークイベント「本を売る、本を読む」も開催します。詳しくはこちらをご覧ください。

  • 奈良敏行(なら・としゆき)
  • 奈良敏行(なら・としゆき)

    1948 年生まれ。1972 年早稲田大学第一文学部卒。1980 年鳥取にて、定有堂書店を開業。著書に『町の本屋という物語 定有堂書店の43 年』、『本屋のパンセ 定有堂書店で考えたこと』(作品社)、共著書に、『街の本屋はねむらない』(アルメディア)、三砂慶明編『本屋という仕事』(世界思想社)がある。

  • 三砂慶明(みさご・よしあき)
  • 三砂慶明(みさご・よしあき)

    1982 年生まれ。「読書室」主宰。本の執筆、企画、編集、書評を手掛ける。立ち上げから参加した梅田 蔦屋書店を経て、TSUTAYA BOOKSTORE 梅田MeRISE 勤務。著書に『千年の読書 人生を変える本との出会い』(誠文堂新光社)、編著書に『本屋という仕事』、奈良敏行著『町の本屋という物語 定有堂書店の43年』、『本屋のパンセ 定有堂書店で考えたこと』(作品社)がある。

開催日
2025年4月25日(金)ー 2025年5月13日(火)
時間
12:00 - 19:30(日曜日は19時まで) 水曜、第一・第三火曜定休日 *4月29日(祝・火)は18時に閉場します
会場

Title2階ギャラリー

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