2020/3/9
『大きな屋根 建てる──釜石市民ホールTETTO 2013-2019』刊行記念 写真家と建築家、編集者のトーク奥山淳志×ヨコミゾマコト×富井雄太郎
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、当イベントは中止することにいたしました。イベントに参加予定だった皆さまには、楽しみにされていたことと思います。まことに申し訳ございません。
ご予約をされた皆さまには、追ってメールにて中止のご連絡をいたします。また、同じイベントを日を改めて行う場合には、前もってご連絡いたします。ご了承のほど、どうぞよろしくお願いします。
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ものごとに懸命に取り組んでいる時、その記録は後に残りにくいものです。また、私たちの記憶は曖昧です。
9年前の東日本震災で使用できなくなった岩手県釜石市の市民文化会館に代わる新しい市民ホール建設の過程を記録した写真集ができました。まちの中に、突然空き地ができて建築工事が始まっても、それまでそこに何があったのか、すぐには思い出せません。毎日のように前を通っていたにもかかわらず。写真集をつくり、釜石の皆さんにお渡しすることで、釜石のまちの歴史の一断面として、人々の表情、時の空気を後世に伝える役割を担えれば、と考えたのです。まちも建築も一人でつくることはできません。人だけではありません。地勢や気象などもかかわってきます。あまりにも当たり前すぎて、普段見流しているそのことを、具体的な物にしておきたいと思いました。震災では、形のあるものないもの、とてつもなく多くのものを失いました。その一方で、得られたものも少なからずあるように思えます。それは、元々私たち自身の内側にあって、災害をきっかけに表に現れてきたものではないかと感じています。写真家の奥山淳志さんや編集の富井雄太郎さんとも、あらためてそのような話をしたいと思っています。この機会を一人でも多くの方々と共有させていただければ幸いです。(ヨコミゾマコト)
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■『大きな屋根 建てる──釜石市民ホールTETTO 2013-2019』
「釜石市民ホールTETTO」の工事の始まりから終わりまで、そして完成の瞬間やその後の日常、釜石の風景、人々の表情を、写真家・奥山淳志が捉えた。建築家の頭のなかで構想され、多くの人の手と物によってつくられ、やがてまちの風景となっていく。6年にわたる膨大な記録。
- 奥山淳志 Atsushi Okuyama
1972年大阪府生まれ、奈良県育ち。京都外国語大学卒業後、出版社に勤務。1998年岩手県雫石町に移住し、写真家として活動を開始。以後、東北の風土や文化を撮影するほか、人間の生きることをテーマにした作品制作をおこなう。受賞歴に、2006年「Country Songs ここで生きている」でフォトドキュメンタリーNIPPON2006、2015年「あたらしい糸に」で第40回伊奈信男賞、写真集『弁造 Benzo』および個展「庭とエスキース」(ニコンサロン)で2018年日本写真協会賞 新人賞、2019年第35回 写真の町 東川賞・特別作家賞がある。2019年『庭とエスキース』(みすず書房)を上梓。
- ヨコミゾマコト Makoto Yokomizo
1962年神奈川県生まれ。1984年東京藝術大学美術学部建築科卒業、1986年同大学院修了。伊東豊雄建築設計事務所を経て2001年一級建築士事務所aat+ヨコミゾマコト建築設計事務所開設。2009年東京藝術大学美術学部建築科准教授、2015年より同教授。受賞歴に、2005年「TEM」で東京建築士会住宅建築賞 金賞、2006年「富弘美術館」で日本建築学会賞 作品賞および日本建築家協会賞、2007年「STYIM」で日本産業デザイン振興会グッドデザイン賞 金賞、2019年「新発田市庁舎」で日本建設業連合会 BCS賞など。
- 富井雄太郎 Yutaro Tomii
1979年 東京都生まれ。2002年早稲田大学理工学部建築学科卒業。2005-10年新建築社、2012-15年東京藝術大学美術学部建築科 教育研究助手。2010年出版社・millegraph[株式会社ミルグラフ]設立。主な出版物に『ガンツウ|guntû』(著:堀部安嗣、2019)、『国宝・閑谷学校|Timeless Landscapes 1』(写真:小川重雄、解説:西本真一、2017)、『内藤礼|1985-2015 祝福』(2015)、『犬島「家プロジェクト」』(著:妹島和世、2014)、『クリエイティブリユース──廃材と循環するモノ・コト・ヒト』(著:大月ヒロ子 他、2013)など。
- 開催日
- 2020年3月9日(月)
- 時間
- 19時30分スタート *イベント当日、お店は18時にてクローズ致します
- 会場
- Title 1階特設スペース
- 参加費
- 500円+1ドリンク500円
- 定員
- 25名
- お申し込み
手順1:メールの件名にイベント名、メール本文にお名前(氏名)/電話番号/枚数(1人2枚まで)を明記して、以下のアドレスに送信ください。
手順2:「予約完了」の返信をいたします。(メールの受信設定にご注意ください)。
手順3:参加費は当日会場受付でのお支払いとなります。
お申し込み・ご予約は定員に達し次第締め切らせていただきます